2026年10月11日

こんにちは。高田馬場早稲田通り歯科・矯正歯科です。
「上の奥歯にインプラントを入れたいのに、骨が薄いと言われて断られた」
「骨を増やす手術が必要と言われたけれど、どんな治療なのか分からず不安…」
このようなご相談をいただくことがよくあります。
実は、上の奥歯はもともと骨の厚みが不足しやすいデリケートな場所です。「骨が足りないから絶対にインプラントができない」というわけではありません。
今回は、骨が少ない方でも安全にインプラント治療を行うための骨造成技術「サイナスリフト(上顎洞底挙上術)」について、分かりやすく解説します。
1. なぜ上の奥歯は「骨が少なくなりやすい」のか?
上の奥歯の骨の上側には、「上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれる鼻の奥につながる空洞(空気が通る部屋)があります。
奥歯を失ってしまうと、噛む刺激が骨に届かなくなるため、下側からは骨が少しずつ吸収されて痩せていきます。
それと同時に、上側にある上顎洞の空洞も下へ向かって広がってくるため、骨の厚みが上下から挟まれるように薄くなってしまうのです。
インプラントを安全に支えるためには十分な骨の深さが必要です。骨が薄い状態のまま無理に埋め込むと、インプラントが上顎洞の中に突き抜けてしまうリスクがあるため、まずは土台となる骨をしっかり増やす処置が必要になります。
2. 骨を増やす2つのアプローチ方法
上顎洞側の骨を増やす治療には、残っている骨の厚みに応じて主に2つの方法があります。
クレスタルアプローチ(ソケットリフト)
インプラントを埋めるための小さな穴から、上顎洞の底をやさしく持ち上げて骨を補う方法です。
骨の厚みの目安:5ミリから6ミリ程度ある場合
特徴:歯ぐきを大きく切開する必要がなく、腫れや痛みが少ないのがメリットです。
ラテラルアプローチ(サイナスリフト)
歯ぐきの横側からアプローチし、広い範囲でしっかり骨を増やす方法です。一般的に「サイナスリフト」と呼ばれる場合はこちらを指します。
骨の厚みの目安:5ミリ未満(1ミリから3ミリなど著しく薄い)場合
特徴:直接しっかり確認しながら処置できるため、10ミリ以上といった大幅な骨の厚みを作ることができます。他院で断られた方でも治療の可能性を広げられます。
3. 手術の進め方:1回法と2回法の違い
サイナスリフトを行う際、インプラント本体を埋め込むタイミングによって2通りの進め方があります。
1回法(同時埋入)
骨を増やす処置と同時に、インプラント本体を埋め込む方法です。
メリット:手術が1回で済み、全体の治療期間を短縮できます。
向いている状態:骨の厚みが3ミリから4ミリ程度あり、埋めた直後でもある程度固定できる場合に行います。
2回法(待時埋入)
まずは骨を増やす処置だけを行い、数か月(約6か月)待ってしっかり骨ができてからインプラントを埋め込む方法です。
メリット:骨が完成してからインプラントを入れるため、より安全・確実に治療を進められます。
向いている状態:骨が1ミリから2ミリと極端に薄い場合に行います。
まとめ
上の奥歯の骨が少ないと言われても、あきらめる必要はありません。適切な検査を行い、サイナスリフトやソケットリフトなどの技術を取り入れることで、しっかり噛めるインプラント治療を目指すことができます。
当院では、歯科用CTを用いて骨の厚みや上顎洞の立体的な状態を精密に確認し、患者様のお体に最も負担が少なく安全な方法をご提案しております。
「他院で骨が足りないと言われた」「自分の骨の状態でインプラントができるか知りたい」という方は、どうぞお気軽に当院スタッフまでご相談ください。

