精密修復治療
精密修復治療

精密修復治療とは、一時的な症状の改善にとどまらず、10年後・20年後の歯の健康維持を見据えて、詳細な診査に基づき精度を追求するむし歯治療のことです。
一般的に、1本の歯が治療に耐えられる回数には限りがあると言われています。治療を繰り返すたびに歯の組織は失われ、最終的に抜歯に至る「負の連鎖」を避けることが、長期間ご自身の歯で食事を楽しむために非常に重要です。
この連鎖を招く主な原因の一つに、詰め物や被せ物の隙間から再び細菌が侵入する「二次むし歯(二次う蝕)」があります。精密修復治療は、顕微鏡下で微細な領域まで適合を高めることで、細菌の侵入経路を抑制し、再発リスクの低減を目指した治療法です。
| 比較項目 | 一般的なむし歯治療(保険診療) | 精密修復治療(自由診療) |
|---|---|---|
| 視野 | 肉眼または低倍率ルーペ | マイクロスコープ(肉眼の数十倍に拡大) |
| 削る量 | 標準的な範囲で、う蝕(むし歯)を丁寧に除去 | 拡大視野下で健全歯質を最大限に残し、う蝕部位のみを最小限に除去 |
| 修復の精度 | 規格化された材料による標準的な修復 | 微小な隙間を抑えた高度な適合を追求 |
| 再発リスク | 二次う蝕(むし歯)のリスクに注意が必要 | 再発リスクを抑え、歯の長期維持を目指す |
| 審美性 | 金属やプラスチック素材が中心 | 天然歯に近い色調と透明感の再現が可能 |
ダイレクトボンディング
コンポジットレジンを用いて、歯の欠損部位を直接修復する治療です。歯を削る量を抑えやすく、多くの場合1回で治療が完了します。
セラミック(e.maxなど)
天然歯のような透明感を持つメタルフリー素材です。表面が滑らかで汚れ(プラーク)が付着しにくいため、二次むし歯のリスクを低減します。
ジルコニア
高い強度を持ち、強い力がかかる奥歯の治療に適しています。長期間変色しにくく、清潔な状態を保ちやすい素材です。
精密医療において信頼性の高い、カールツァイス社製のマイクロスコープを導入しています。患部を肉眼の数十倍にまで拡大することで、肉眼では確認が困難な微細なう蝕(むし歯)やヒビを把握し、的確な処置に繋げます。
被せ物の長期維持には、精密な土台形成と高精度な型取りが不可欠です。当院では、マイクロスコープ下で微細な段差を整えた後、症例に合わせて最適な型取り手法を選択します。
口腔内スキャナー「iTero」
小型カメラでお口の中をスキャンし、高精度な3Dデータを作成します。不快感が少なく、寸法の誤差も抑えられます。
高精度シリコン印象
寸法安定性に優れたシリコン製の型取り材料を使用し、修復物と歯との隙間を最小限に抑えた精密な適合を目指します。
一度削った歯は元に戻りません。当院では、う蝕検知液を用いて感染部分のみを特定し、極小の器具でピンポイントに除去します。健康な組織を1ミリでも多く残すことが、歯の強度を保ち、将来的な寿命を延ばす鍵となります。
精密検査とカウンセリング
状態を詳細に診断し、最適な治療計画をご相談します。
う蝕(むし歯)の除去
マイクロスコープ下で、感染組織のみを最小限かつ丁寧に除去します。
精密な修復・型取り
コンポジットレジンによる直接修復、または高精度な型取り(デジタル印象やシリコン印象)を実施します。
調整と研磨
修復物セット後、段差をなくすよう研磨し、噛み合わせを微調整します。
定期的なメインテナンス
良好な状態を維持するため、プロフェッショナルケアでサポートします。
精密修復治療は自由診療(保険外診療)となります。使用する素材や症例により異なりますので、事前に費用とリスクを詳しくご説明いたします。
保険診療は標準的な素材・方法で治療を行います。精密修復治療では、マイクロスコープによる拡大視野・厳選素材・高精度な型取りを組み合わせることで、再発リスクの低減と歯の長期維持を目指します。どちらが適しているかは状態により異なりますので、まずはご相談ください。
ダイレクトボンディング(コンポジットレジン)の場合、多くは1回で完了します。セラミックやジルコニアを使用する場合は、型取り・技工所での製作を含め、複数回のご来院が必要となります。症例によって異なりますので、カウンセリング時にご説明いたします。
治療後に一時的な痛みやしみる感覚が生じる場合があります。多くは数日〜数週間で落ち着きますが、症状が続く場合はお早めにご連絡ください。
はい、可能です。現在の詰め物・被せ物の状態を精密検査で確認した上で、交換が適切かどうかをご提案します。見た目が気になる方・噛み合わせに違和感がある方もお気軽にご相談ください。
部位・噛む力の強さ・審美的なご要望・予算などを総合的に考慮して最適な素材をご提案します。セラミック・ジルコニア・コンポジットレジンそれぞれのメリット・デメリットをわかりやすくご説明しますのでご安心ください。
肉眼では確認が難しい微細なむし歯・ヒビ・詰め物の隙間を数十倍に拡大して把握できます。これにより健康な歯質をできる限り残した最小限の削除が可能となり、治療精度と長期的な歯の寿命向上につながります。
はい、定期的なメインテナンスは非常に重要です。どんなに精密な修復物であっても、日々のセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアを組み合わせることで、良好な状態を長く維持することができます。
※精密修復治療は症例により結果が異なり、良好な経過のために定期的なメインテナンスが必要です。
※自由診療(保険外診療)のため、全額自己負担となります。
※治療により、一時的に痛みやしみるような症状が生じる場合があります。
TOP