2026年7月05日
こんにちは。高田馬場早稲田通り歯科・矯正歯科です。 お口のトラブルでよく耳にする「親知らず」。名前は知っていても、「そもそも親知らずってどんな歯なの?」「痛くなければそのままでいいの?」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。
また、「周りの方で親知らずを抜いて、顔が大きく腫れてしまったというお話を聞いて、怖くてなかなか一歩が踏い出せない…」という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
今回は、親知らずの基礎知識から、抜くべきかどうかの判断基準、そして気になる「腫れ」の原因まで分かりやすく解説します。
1. そもそも「親知らず」とは?まっすぐ生えるのはわずか5%未満
親知らずの正式名称は「第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)」、または「智歯(ちし)」と呼びます。前歯から数えて8番目にある、一番奥の奥歯のことです。
一般的な永久歯は12歳前後で生え揃いますが、親知らずは10代後半から20代前半頃になってから生えてきます。親の手を離れてから生えてくる歯であることから、「親知らず」という俗称がついたと言われています。
本来であれば他の歯と同じようにまっすぐ生えてほしい歯ですが、現代人は昔の人に比べて顎が小さくなってきているため、親知らずがきれいに生え揃うためのスペース(萌出余地)が十分にありません。一説によると、親知らずがまっすぐ生えるスペースが十分に用意されている人は、現代では全体の「5%未満」に過ぎないとされています。
そのため、大半の親知らずは「埋伏歯(まいふくし:骨や歯茎の中に埋まった歯)」や、頭だけが中途半端に見えている「半埋伏(はんまいふく)」という状態になり、トラブルを引き起こしやすくなります。
2. 親知らずは「必ず抜くもの」ではない?抜く基準と残せる基準
「親知らず=抜歯」というイメージが強いかもしれませんが、実は必ず抜かなければならないわけではありません。状態によって判断が分かれます。
■ 抜いたほうがいいケース
周囲の歯やお口全体の健康に悪影響を与えている(または将来与える可能性が高い)場合は、抜歯をおすすめします。
・斜めや横向きに生えていて、手前の歯を圧迫している
・「半埋伏」の状態で歯茎が半分だけ被さっている 一番奥にあるため、歯茎が高位に付着しやすく、日々の歯磨き(口腔清掃)が十分に行き届きません。その結果、細菌が繁殖して「智歯周囲炎(ちししゅういえん・歯冠周囲炎)」という歯茎の激しい炎症を繰り返しやすくなります。
・親知らずや、その手前の歯が虫歯になってしまっている (一番奥は治療器具が届きにくく、確実な虫歯治療が難しいため)
■ 抜かなくてもいい(残せる)ケース
周囲にトラブルを起こしておらず、しっかり機能している場合は無理に抜く必要はありません。
・上下の親知らずがまっすぐ綺麗に生えていて、しっかり噛み合っている
・完全に骨の中に埋まっており、痛みがなく周りの歯にも悪影響がない
・将来的に他の歯を失った際、ブリッジの土台や「歯の移植」に利用できる可能性がある
3. 悪い生え方の親知らずを放置するリスク(重症化するケースも)
「今は痛くないから大丈夫」と放置していると、ある日突然強い痛みが出たり、周囲の組織へ炎症が広がって重症化したりすることがあります。
手前の大切な奥歯(7番目)が虫歯・歯周病になる :斜めに生えていると、手前の歯との間にどうしても隙間ができます。ここは歯ブラシが届かないため、親知らずだけでなく、手前の健康で大切な奥歯まで一緒に虫歯や歯周病になってしまうリスクが極めて高いです。
口臭の原因になる: 汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖しやすい場所(智歯周囲炎の温床)になるため、慢性的な口臭の原因になります。
炎症が広がり「顎炎」や「蜂巣炎」になるリスク: 親知らずの周りの炎症(歯冠周囲炎)を何度も繰り返したり放置したりしていると、細菌が歯茎の奥深くへと侵入していきます。炎症が顎の骨にまで及ぶ「顎炎(がくえん)」や、首や喉の周りの柔らかい組織にまで広がる「蜂巣炎(ほうそうえん)」といった重い病気を引き起こすことがあります。こうなると、顔が大きく腫れ上がるだけでなく、口が開かなくなったり、高熱が出たり、最悪の場合は呼吸困難に陥って入院治療が必要になるケースもあるため、決して軽視できません。
体調不良のときに激しく腫れる :普段は強い症状がなくても、寝不足や疲れ、風邪などで免疫力が落ちたタイミングで急に細菌の活動が活発になり、激しい痛みを伴って腫れ出すことがあります。
4. 気になる「抜歯後の腫れ」の原因と当院の取り組み
周りの方の体験談などで「抜歯後に顔が腫れた」と聞くと不安になりますよね。
抜歯後の腫れは、体の正常な生体防御反応です。特に下顎の骨の中に埋まっている親知らずなどの場合、歯茎を切開したり、歯冠周囲の骨を少し削ったり、歯を分割して取り出す必要があるため、どうしても術後に腫れが出やすくなります。腫れのピークは一般的に抜歯後2〜3日目で、その後1週間ほどかけて徐々に引いていきます。
当院では、患者さんの負担や術後の腫れ・痛みに配慮し、事前の正確なCT診断をもとに、周囲の組織や手前の歯をいたわりながら丁寧に行う「愛護的な抜歯」を心がけております。事前のカウンセリングで術後の経過についても詳しくご説明しますので、怖がらずに何でもご相談ください。
5. まとめ:まずはレントゲンで状態を確認しましょう
親知らずは、お口の中で完全に見えていなくても、歯茎の奥や骨の中で横を向いて眠っている(完全埋伏)ケースが多々あります。そのため、「自分には親知らずがない」と思っている方でも、レントゲン写真を撮ってみると実は存在していた、ということは珍しくありません。
当院では、親知らずがどのような位置にあり、周囲にどんな影響を与えているかを正確に診査・診断した上で、「今抜くべきか、様子を見るべきか」を丁寧にご説明いたします。
「奥歯のあたりがうずく」「自分の親知らずがどう生えているか気になる」という方は、トラブルが大きくなる前に、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3丁目12−9 Harmonyビル 5階
高田馬場早稲田通り歯科・矯正歯科 秋谷聡

